充電式の電池を見ると、
「Ni-Cd」や「ニカド電池」と書かれていることがあります。
名前は見たことがあっても、
どんな電池なのか、ほかの充電池と何が違うのか分かりにくいものです。
この記事では、ニカド電池の特徴や見分け方、
Ni-Cdという表記が何を意味するのかをわかりやすく解説します。
ニカド電池とは
ニカド電池とは、ニッケルとカドミウムを使った充電式電池です。
「ニッケル・カドミウム蓄電池」と呼ばれ、
「Ni-Cd電池」と表記されることもあります。
ニッケルとカドミウムは、どちらも金属元素です。
- ニッケル:元素記号 Ni、原子番号28
- カドミウム:元素記号 Cd、原子番号48
ニカド電池では、正極側にニッケル化合物、
負極にカドミウムを使用しています。
ニッケルは銀白色の金属で、
耐食性が高く、さまざまな電池や合金にも使われています。
カドミウムも銀白色の金属ですが、
有害性があるため、取り扱いや廃棄には注意が必要です。
ニカド電池は繰り返し充電して使える二次電池のひとつで、
大きな電流を取り出しやすく、低温でも性能を保ちやすいという特徴があります。
一方で、使い方によっては
メモリー効果と呼ばれる現象が起こりやすいという特徴もあります。
ニカド電池の見分け方|Ni-Cd表記を確認する
ニカド電池かどうかを確認するときは、
電池本体に書かれている種類の表示を見ます。
代表的な表記は次のとおりです。
- Ni-Cd
- Nickel-Cadmium
- ニッケル・カドミウム蓄電池
- ニカド電池
この中でもよく使われる「Ni-Cd」は、
Niがニッケル、Cdがカドミウムを表しています。

電池本体のラベルには、種類だけでなく
「1.2V」などの電圧や容量が一緒に書かれていることがあります。
そのため、ニカド電池かどうかを見分けるときは、
電圧や容量ではなく「Ni-Cd」などの電池種別表示を確認するのが基本です。
ニカド電池の主な特徴
ニカド電池は、一般的な1セルあたりの公称電圧が
1.2Vの充電式電池です。
セルとは、電池として電気を生み出す最小の単位のことです。
たとえば、1.2Vのニカド電池を1本で使う場合は1セル、
複数のセルを直列につないだ電池パックでは、その数に応じて電圧が高くなります。
大きな電流を取り出しやすいため、
モーターを動かす機器など、瞬間的に大きな電流を必要とする用途にも使われてきました。
また、低温でも性能が低下しにくく、
繰り返し充電して使用できるのも特徴です。
一方で、十分に放電しないまま充電を繰り返すと、
使える容量が一時的に少なくなったように見えるメモリー効果が起こることがあります。
さらに、カドミウムを含むため、
使用後は一般ごみとして扱わず、適切に回収・処理する必要があります。
ニカド電池を使うときの注意点
ニカド電池を充電するときは、
Ni-Cdに対応した充電器を使用する必要があります。
充電式電池は種類によって、
充電時の電圧や制御方法が異なります。
そのため、見た目やサイズが同じでも、
対応していない充電器では充電しないでください。
また、単3形など乾電池と同じ形状のニカド電池でも、
一般的な公称電圧は1.2Vです。
機器によっては乾電池との電圧差が動作に影響することがあるため、
使用する電池の種類は機器の取扱説明書や指定表示を確認します。
異なる種類や容量、使用状態の電池を
同じ機器で混ぜて使用しないことも基本です。
ニカド電池のメモリー効果とは
ニカド電池では、十分に放電しない状態で充電を繰り返すと、
実際には容量が残っていても、使える時間が短くなったように感じることがあります。
これが「メモリー効果」と呼ばれる現象です。
たとえば、毎回半分ほど使ったところで充電する使い方を繰り返すと、
その付近で電圧が下がりやすくなり、機器が早めに停止することがあります。
メモリー効果が起きても、
電池そのものの容量が完全になくなったという意味ではありません。
ただし、ニカド電池は過放電させると劣化につながることがあります。
過放電とは、
電池を必要以上に使い続けて、電圧が下がりすぎた状態のことです。
特に複数のセルを使った電池パックでは、
一部のセルだけ先に空になり、さらに使い続けると逆充電状態になることがあります。
そのため、無理に完全放電させるのではなく、
機器や充電器の指定に従って使用するのが基本です。
ニカド電池の処分・回収方法
ニカド電池にはカドミウムが含まれているため、
使用済みの電池を一般ごみとして捨てないことが大切です。
処分するときは、自治体の案内や
充電式電池の回収に対応した回収ボックスなどを利用します。
回収に出す前は、金属部分がほかの電池や金属に触れて
ショートしないように、端子部分をテープなどで絶縁します。
ニカド電池の回収方法は地域や回収先によって異なるため、
自治体や回収先が案内している方法を確認して処分するのが基本です。
まとめ
ニカド電池は、ニッケルとカドミウムを使った充電式電池です。
電池本体に「Ni-Cd」と表示されている場合、
Niはニッケル、Cdはカドミウムを表します。
大きな電流を取り出しやすく、低温でも使いやすい一方で、
メモリー効果や過放電、カドミウムを含むことによる処分方法には注意が必要です。
使用するときは電池の種類や対応する充電器を確認し、
使い終わった電池は指定された方法で回収・処分します。