CEマークとは、EU域内で製品を市場に投入するための適合表示制度を指します。
EU指令・EU規則に対し、製造事業者が適合評価を実施し、その結果に基づき適合を宣言したことを示す表示です。
CEマークが、製品のEU市場投入可否判断にどのように関与するかを整理します。
結論(使ってよいか/安全か/問題ないか)
CEマークは、日本国内での製品使用可否や法的適法性を直接判断する制度ではありません。
CEマークが無くても、日本国内での使用が直ちに禁止されることはありません。
一方で、CE対象製品においては、CE表示がなければEU市場投入はできません。
CEマークは技術基準そのものではなく、EU法令への適合を示す表示制度です。
定義
CEとは Conformité Européenne を指します。
EU指令・EU規則が定める本質的要求事項に対し、製造事業者が適合評価を実施し、適合宣言書(Declaration of Conformity:DoC)を作成した上で表示する制度です。
制度構造
- 技術要求:EU指令・EU規則が規定
- 適合推定手段:整合規格(Harmonised Standards/EN規格等)
- 適合評価方式:モジュール制度(A~H)
- 表示責任:製造事業者
原則は自己宣言制度です。
ただし、製品区分により指定機関(Notified Body)の関与が義務付けられます。
表示位置
CEマークは表示制度です。
原則として製品本体に物理的に表示されます。
主な確認位置:
- 製品本体
- 銘板ラベル
- 梱包
- 取扱説明書
- 適合宣言書(DoC)

技術的意味
CEマークは、該当するEU法令に対する適合評価が完了していることを示します。
CEマーク自体が技術基準を定義するものではありません。
整合規格(EN規格等)を適用した場合、法令要求への適合推定が与えられます。
CEマークが示す内容:
- 適合評価実施済
- 技術文書作成済
- 適合宣言書作成済
- EU市場監視規則(EU 2019/1020)に基づく市場監督対象
ユーザー影響(適合性・リスク)
CE表示あり(対象製品の場合)
- EU域内市場投入可
- 加盟国当局の市場監督対象
- 適合宣言責任は製造事業者
CE表示なし(対象製品の場合)
- EU市場投入不可
- 税関差止対象
- 市場撤去対象
※ 日本国内使用可否には直接関与しません。
注意点・誤認しやすい点
- CE=第三者認証ではない
- CE=品質保証ではない
- CE=世界共通規格ではない(EU/EEA制度)
- CE=日本法適合ではない
境界条件(適合確認が困難となる状態)
以下の情報が不明な場合、技術的適合確認は困難になります。
- 適用EU指令・規則不明
- 適用整合規格不明
- 適合宣言書(DoC)未提示
- Notified Body番号不明(該当製品の場合)
結果:
- 技術基準適合確認困難
- EU市場投入適合範囲判断困難
不可理由の構造
EU指令非適合
→ 適合評価不成立
→ CE表示不可
→ EU市場投入不可
→ 市場販売不可
CEマークにおける責任の所在
- 適合宣言責任:製造事業者
- EU域内責任者(必要な場合):Authorized Representative 等
- 市場監督:加盟国当局
- 技術要求規定:EU指令・EU規則
- 適合推定基準:整合規格側
基本禁止事項
日本国内制度上の直接的禁止事項は存在しません。
EU法令上は、CE表示の不正使用は禁止されています。