Wh(ワット時)は、
使った電力量や、
バッテリーに蓄えられる電力量を表す単位です。
モバイルバッテリーやノートパソコン、
ポータブル電源などを見ると、
「50Wh」「100Wh」と表示されていることがあります。
W(ワット)とよく似ていますが、
WとWhが表しているものは同じではありません。
Wは、
そのときの電力の大きさを表します。
Whは、
電力をどれだけの時間使ったかで決まる、
電力量の単位です。
たとえば、
100Wの電力を1時間使うと100Whです。
Whの意味が分かると、
バッテリーの容量や電力消費を見るときに、
その数字が何を表しているのか分かるようになります。
Wh(ワット時)とは
Whは「ワット時」または「ワットアワー」と読み、
使った電力量を表す単位です。
Whは、
電力の大きさを表すW(ワット)に、
使った時間を掛けて求めます。
電力量(Wh)= 電力(W)× 時間(h)
たとえば、
100Wの機器を1時間使った場合は100Whです。
50Wの機器を2時間使った場合も、
使った電力量は100Whになります。
- 100W × 1時間 = 100Wh
- 50W × 2時間 = 100Wh
- 20W × 5時間 = 100Wh
使う電力が違っても、
電力と時間を掛けた結果が同じなら、
使った電力量も同じです。
Wは電力、Whは使った電力量
WとWhは名前がよく似ていますが、
表しているものが違います。
Wは、
そのときに使っている電力の大きさです。
Whは、
その電力をどれだけの時間使ったかで決まる電力量です。
たとえば、
「100Wの機器」という表示だけでは、
実際にどれだけの電力量を使ったかは分かりません。
100Wの機器でも、
- 30分使えば50Wh
- 1時間使えば100Wh
- 2時間使えば200Wh
となります。
Wだけでは使用時間が含まれません。
Whを見ることで、
使用時間を含めた電力量の合計を確認できます。
バッテリーのWhは何を表しているのか
バッテリーに表示されているWhは、
そのバッテリーに蓄えられる電力量を表しています。
表示は、
- 36Wh
- 54Wh
- 72Wh
- 100Wh
のように書かれます。
Whの数字が大きいほど、
蓄えられる電力量も多くなります。
同じ機器を使うなら、
Whが大きいバッテリーの方が
長く使えます。
同じ100Whでも使える時間は機器によって違う
100Whのバッテリーでも、
何時間使えるかは機器によって変わります。
10Wの機器なら約10時間、
20Wなら約5時間、
50Wなら約2時間です。
- 100Wh ÷ 10W = 10時間
- 100Wh ÷ 20W = 5時間
- 100Wh ÷ 50W = 2時間
使用時間は、
使用時間 = 電力量(Wh)÷ 電力(W)
で求められます。
同じ100Whでも、
使う電力が大きいほど
使える時間は短くなります。
反対に、
同じ機器をより長く使いたい場合は、
Whの大きいバッテリーを選びます。
実際の使用時間は、
計算どおりになるとは限りません。
機器の消費電力が変わったり、
電力を変換するときに損失が出たりするためです。
計算で出した時間は、
使用時間の目安として見ます。
WhとmAhは何が違うのか
バッテリーでは、
Whだけでなく「mAh」という表示もよく使われます。
どちらも容量を見るときに使われますが、
表しているものは同じではありません。
mAhは、
電流と時間を組み合わせた電気量を表す単位です。
Whは、
電圧まで含めた電力量を表します。
mAhの数字が同じでも、
電圧が違えばWhも変わります。
同じmAhでも電圧が違えばWhは変わる
Whは、
電力量(Wh)= 電圧(V)× 容量(Ah)
で求められます。
どちらも5000mAhのバッテリーでも、
- 3.7V・5000mAh = 18.5Wh
- 7.4V・5000mAh = 37Wh
となります。
mAhは同じ5000mAhですが、
7.4Vの方は電圧が高いため、
蓄えられる電力量も大きくなります。
このように、
電圧が違うバッテリーでは、
蓄えられる電力量をmAhだけで比べることはできません。
バッテリーが持つ電力量を比べたいときは、
Whを見ると違いが分かります。
mAhは電気量、Whは電力量を見る
mAhとWhの違いは、
次のように見ると分かりやすくなります。
- mAh:どれだけの電気量を取り出せるかを見る
- Wh:どれだけの電力量を持っているかを見る
同じ電圧のバッテリー同士なら、
mAhが大きい方がWhも大きくなります。
電圧が違う場合は、
mAhの数字だけでは
蓄えられる電力量を比べられません。
バッテリーの電力量を比べるなら、
電圧の違いも含まれるWhで確認します。
Whだけでは使えるかどうかは判断できない
Whを見ると、
バッテリーが持っている電力量は分かります。
しかし、
Whが大きいからといって、
そのバッテリーを機器に使えるとは限りません。
7.4Vのバッテリーを使う機器に、
- 7.4V・37Wh
- 11.1V・60Wh
の2つがあったとします。
60Whの方が、
蓄えられる電力量は多くなります。
それでも、
11.1Vのバッテリーは電圧が合わないため使えません。
Whで分かるのは、
どれだけの電力量を持っているかです。
機器に使えるかどうかは、
Whとは別に電圧や電池の種類、
端子などを確認する必要があります。
Whは、
使用条件が合っているバッテリー同士で、
蓄えられる電力量を比べるときに見る数字です。
Whはどこを見れば確認できるのか
Whは、
バッテリー本体やラベル、製品の仕様表などに表示されています。
よくある表示場所は、
- バッテリーパックのラベル
- モバイルバッテリーの本体
- ノートパソコン用バッテリーのラベル
- ポータブル電源の仕様欄
- 製品パッケージ
- メーカーの製品仕様表
などです。
バッテリーによっては、
WhではなくmAhだけが大きく表示されていることもあります。
また、
5000mAh / 18.5Wh
のように、
mAhとWhが両方書かれている場合もあります。
電圧が違うバッテリーの電力量を比べるときは、
mAhだけでなくWhを確認します。
Whが表示されていない場合でも、
電圧(V)と容量(Ah)が分かれば、
Wh = V × Ah
で求められます。
Whは飛行機への持ち込み制限にも使われる
Whは、
モバイルバッテリーを飛行機へ持ち込めるか確認するときにも使われます。
日本では、
機内へ持ち込めるモバイルバッテリーは
160Wh以下のものを2個までとされています。
160Whを超えるモバイルバッテリーは、
機内へ持ち込めません。
モバイルバッテリーには、
- 5000mAh
- 10000mAh
- 20000mAh
のように、
mAhで容量が表示されていることがあります。
飛行機への持ち込み制限は、
Whの値で判断します。
Whが表示されていない場合は、
電圧(V)と容量(Ah)から求められます。
計算式は、
Wh = V × Ah
です。
容量がmAhで表示されている場合は、
1000で割るとAhになります。
mAh ÷ 1000 = Ah
たとえば、
- 20000mAh
- 3.7V
のモバイルバッテリーなら、
20000mAh ÷ 1000 = 20Ah
です。
これをWhにすると、
3.7V × 20Ah = 74Wh
になります。
このモバイルバッテリーは74Whなので、
160Wh以下の範囲に入ります。
Whが本体に表示されていない場合でも、
電圧と容量が分かればWhを計算して確認できます。
まとめ
Wh(ワット時)は、
使った電力量や、バッテリーに蓄えられる電力量を表す単位です。
Wは電力の大きさ、
Whはその電力を使った時間まで含めた電力量です。
バッテリーを見るときは、
Whが大きいほど蓄えられる電力量も多くなります。
ただ、機器に使えるかどうかは
Whだけでは決まりません。
Whは「どれだけの電力量があるか」を見る数字として確認します。